「産後、夫に求められても、どうしてもそんな気持ちになれない…」「愛情が冷めたわけじゃないのに、どうして?」一人でそんな風に悩んで、自分を責めていませんか?わかります、その気持ち。実は、産後の夫婦の約6割がセックスレスを経験していると言われているんです。
決してあなただけではありません。この記事では、産後のセックスレスの本当の原因である「妻側の3つの変化」を詳しく解説し、夫婦でこの時期を乗り越えるための具体的なステップをお伝えします。
読み終わる頃には、自分を責める気持ちが和らぎ、「もう一度、夫と向き合ってみよう」と前向きな一歩を踏み出せるはずです。
産後のセックスレスは夫婦の危機?まずは妻側の心理を知ろう

「夫に求められるのが怖い」「触れられるだけで体がこわばってしまう」そんな経験はありませんか?産後のセックスレスは、多くの夫婦が直面する問題です。でも、その原因が「愛情がなくなったから」だと決めつけてしまうのは、少し早いかもしれません。
まずは、産後の女性がどんな心理状態にあるのか、一緒に見ていきましょう。
産後のセックスレスは「よくあること」と知るだけで心は軽くなる話
まず一番にお伝えしたいのは、「産後のセックスレスは、決して珍しいことではない」ということです。
ある調査では、産後1年未満の夫婦の約6割がセックスレス状態にあるというデータもあります。周りのママ友とはなかなか話しにくいテーマかもしれませんが、水面下では多くの女性があなたと同じ悩みを抱えているんです。
「私だけがおかしいのかな」「妻として、母親として失格なんじゃないか」そんな風に自分を追い詰める必要は全くありません。これは、出産という大仕事を終えた女性の身体と心に起こる、ごく自然な変化の結果なのです。
この事実を知るだけでも、少しだけ心が軽くなりませんか?まずは「これは多くの人が通る道なんだ」と受け止めることから始めてみましょう。
「愛情がなくなったわけじゃない」が妻の本音だったりする
夫からすると、「セックスを拒否される=愛情がなくなった」と感じてしまうかもしれません。でも、多くの妻側の本音は少し違います。
夫のことは人として、家族として、そして育児を共にするパートナーとして、心から愛しているし、感謝もしています。でも、それと「性的な対象として見られるか」は、今は全く別の話なんです。
「大好きだよ」という気持ちと、「セックスしたい」という気持ちが、産後はどうしても直結しにくい状態になります。むしろ、「今はそっとしておいてほしい」「ただ隣で静かに寝かせてほしい」というのが正直な気持ちだったりします。
このすれ違いが、夫婦の溝を深くしてしまう原因の一つ。愛情がないわけではない、ただ心と身体がついていかないだけ。
この本音を理解してもらえるだけで、妻の心は大きく救われるのです。
夫の何気ない一言が妻を傷つけている可能性について
夫に悪気がないのはわかっていても、産後のナイーブな心には、何気ない一言が深く突き刺さることがあります。辛いですよね。
傷つきやすい言葉の例
- 「俺のこと嫌いになった?」
- 「いつまでレスなの?」
- 「女じゃなくなったの?」
- 「疲れてるの?(ため息)」
これらの言葉は、妻を追い詰めるだけです。妻は「愛情がないわけじゃないのに」「疲れてるに決まってるじゃない」「母親である前に女でいろってこと?」と、悲しみと怒りと罪悪感でいっぱいになってしまいます。
夫はただ寂しさや不安を口にしているだけかもしれませんが、その言葉が妻の心をさらに閉ざしてしまう結果になることも少なくありません。
産後セックスレスの主な原因は妻側の3つの変化

では、なぜ産後の女性はこれほどまでに心と身体が変化してしまうのでしょうか。それは、あなた自身も気づいていないかもしれない「3つの大きな変化」が原因です。
身体的な変化、心理的な変化、そして環境の変化。この3つの波が一気に押し寄せてくることで、性的な欲求どころではなくなってしまうのです。
一つずつ、詳しく見ていきましょう。
変化①【身体的変化】:出産のダメージとホルモンバランスの乱れを実感したこと
出産は、交通事故に遭うのと同じくらいのダメージが身体にかかると言われています。見た目にはわからなくても、身体の内側はボロボロの状態。
それに加えて、ホルモンバランスのジェットコースターのような変動が、心と身体を支配します。
産後の身体の変化
- ホルモンバランスの乱れ
- 会陰切開の傷の痛み
- 悪露(おろ)が続く
- 極度の身体的疲労
これらの身体的な不調は、性欲を減退させる直接的な原因となります。身体が「回復」を最優先している時に、性的な欲求が湧いてこないのは当然のこと。
まずは自分の身体を労わることが何よりも大切なんです。
母性を育むホルモンが性欲を低下させる現実
産後、女性の体内では母乳の分泌を促す「プロラクチン」というホルモンが大量に分泌されます。このホルモンは、赤ちゃんを育てるために非常に重要な役割を果たしますが、一方で排卵を抑制し、性欲を低下させる作用があるんです。
さらに、赤ちゃんを愛おしいと感じさせる「オキシトシン」という愛情ホルモンも増えます。これは別名「幸せホルモン」とも呼ばれますが、異性への性的な関心よりも、我が子への愛情を優先させるように働くのです。
つまり、ホルモンレベルで「今は恋愛モードより育児モード」へと身体が切り替わっている状態。これは意志の力ではどうにもならない、生物学的なメカニズムなのです。
会陰切開の傷の痛みや身体的疲労というリアル
出産を経験した多くの方が、会陰切開や裂傷の痛みに悩まされます。傷が治るまでには時間がかかりますし、治った後も引きつれや違和感が残ることも少なくありません。
そんな状態でセックスをすることに対して、恐怖心や抵抗感を抱くのは当たり前のことです。「またあの痛みを味わうのではないか」という不安が、無意識に身体をこわばらせてしまいます。
それに加え、昼夜問わずの授乳やおむつ替えによる疲労は蓄積する一方。身体が常に鉛のように重く、セックスに必要なエネルギーなんて、どこにも残っていないのが現実です。
変化②【心理的変化】:「母親」モードへの切り替えと精神的疲労が思った以上だった
身体の変化と同時に、心も大きく変化します。一人の女性から「母親」へと役割が変わり、これまで感じたことのないプレッシャーや責任感に押しつぶされそうになることも。
この心理的な変化が、セックスレスの大きな要因となります。
産後の心理の変化
- 24時間体制の育児
- 極度の緊張とストレス
- 夫が「異性」に見えない
- 常に「母親」モード
心に余裕がない状態では、リラックスして性的なムードになることは困難です。常にアンテナを張り巡らせている「母親モード」から、ふっと力を抜いて「一人の女性」に戻るスイッチが、どこかへ行ってしまったように感じるかもしれません。
24時間体制の育児による極度の緊張とストレスとの闘い
赤ちゃんとの生活は、幸せな瞬間ばかりではありません。泣き止まない赤ちゃんを前に途方に暮れたり、SIDS(乳幼児突然死症候群)への不安から、寝ている間も息をしているか何度も確認したり…。
「この子の命は自分が守らなければ」という強烈なプレッシャーと緊張感に、24時間365日さらされています。心も身体も常に戦闘モードで、交感神経が優位な状態が続くため、リラックスを司る副交感神経が働きにくくなります。
セックスは心身ともにリラックスした状態でなければ楽しめません。常に気を張っている状態では、そんな気持ちになれないのも無理はないのです。
夫が「父親」に見え「異性」として見られなくなる心理をどうするか
子どもが生まれると、夫は「恋人」や「パートナー」から、「子どもの父親」「育児の戦友」という存在に変わっていきます。これは夫婦関係が深まった証でもありますが、一方で異性としての魅力を感じにくくなる原因にもなります。
目の前でオムツを替えたり、ミルクをあげたりしている姿を見ると、どうしても「パパ」というフィルターがかかってしまい、恋愛対象として見ることが難しくなるのです。特に、立ち会い出産で壮絶な出産シーンを見られた後だと、余計に恥ずかしさや抵抗感が生まれることもあります。
家族としての愛情は深まる一方で、男女としての関係性が薄れてしまう。この複雑な心理の変化に、多くの女性が戸惑っています。
変化③【環境の変化】:赤ちゃん中心の生活と夫婦時間の喪失をどう乗り越えるか
子どもが生まれた瞬間から、生活のすべてが赤ちゃん中心に変わります。これまで当たり前だった夫婦二人の時間や、自分一人の時間はほとんどなくなり、生活リズムも大きく変化。
この環境の激変も、セックスレスに大きく影響します。
産後の環境の変化
- 慢性的な睡眠不足
- 自分の時間がない焦り
- 夫婦の会話の減少
- 赤ちゃんがいる空間
物理的に時間と心の余裕がなくなることで、夫婦の関係も変化しがちです。会話の内容は子どものことばかりになり、いつの間にか「男女」としてのコミュニケーションが失われてしまうことも少なくありません。
慢性的な睡眠不足と自分の時間がないことへの焦り
産後のママにとって、まとまった睡眠は何よりのご馳走です。2〜3時間おきの授乳で、夜中に何度も起こされる生活。
やっと赤ちゃんが寝たと思ったら、溜まった家事を片付けなければならない…。
もし奇跡的に自由な時間ができたら、セックスよりもまず「寝たい」「一人でぼーっとしたい」と思うのが本音ではないでしょうか。睡眠不足は体力だけでなく、気力や判断力も奪います。
自分のための時間が1分もないことへの焦りや孤独感も、心を蝕んでいきます。そんな心身ともに枯渇した状態で、誰かを思いやる余裕なんて持てないのです。
赤ちゃんがいる空間でセックスをすることへの抵抗感
多くの家庭では、赤ちゃんと夫婦が同じ寝室で寝ています。すぐ隣でスヤスヤと眠る赤ちゃんの寝息を聞きながら、セックスをするというのは、心理的にかなりハードルが高いものです。
「物音で起こしてしまったらどうしよう」「こんな姿を子どもに見せるわけにはいかない」という罪悪感や、「母親である自分が性的なことをしていいのか」という無意識の抵抗感が生まれます。たとえ赤ちゃんがぐっすり眠っていても、母親の意識は常に赤ちゃんに向いています。
そんな状況で心からリラックスし、ムードを高めるのは至難の業と言えるでしょう。
産後のセックスレス解消へ!夫が今すぐできる3つのステップ

ここまで、妻側の心と身体の変化についてお話ししてきました。もし、この記事を旦那さんと一緒に読んでいるなら、ここからは特に注目してほしい内容です。
妻が抱える辛さを理解し、夫婦関係を再構築するために、夫ができることはたくさんあります。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。
ステップ1:原因を理解し、妻の状況に共感することが第一歩
最も大切なのは、産後の妻が置かれている状況を「知識として理解」し、「心から共感」することです。
「ホルモンのせいなんだな」「出産のダメージってそんなに大きいのか」「24時間緊張しっぱなしなんて、そりゃ疲れるよな」と、これまで解説してきた3つの変化を、自分の妻の状況に当てはめて想像してみてください。
「なぜ応えてくれないんだ」と責めるのではなく、「そんな大変な状況だったんだね。気づいてあげられなくてごめん」と寄り添う姿勢を見せること。
この共感の一言があるだけで、妻の心はどれほど救われるかわかりません。セックスレスの解消は、ここから始まります。
まずは妻の話をただ静かに、否定せずに聞く時間を作ってみることをおすすめします。
ステップ2:言葉と行動で感謝と愛情を伝えるのが大事だった
共感ができたら、次は具体的な行動です。「愛している」「感謝している」という気持ちを、言葉と行動で示し続けることが、凍ってしまった妻の心を少しずつ溶かしていきます。
夫ができる行動リスト
- 家事・育児への参加
- 感謝の言葉を伝える
- 妻の話をじっくり聞く
- 一人になる時間を作る
大切なのは、見返りを求めないことです。「これだけやったんだから」という態度は、妻を追い詰めるだけ。
純粋に妻を助けたい、楽にさせてあげたいという気持ちが伝われば、自然と夫婦の絆は深まっていきます。
積極的な家事・育児への参加を始めてみて
産後の妻が夫に最も求めていることの一つが、家事・育児への主体的な参加です。「何か手伝おうか?」と指示を待つのではなく、「お風呂掃除はやっておくね」「今日の夕飯は俺が作るよ」と、自ら考えて動く姿勢が重要です。
特に、名前のない家事(ゴミ袋の交換、トイレットペーパーの補充など)や、夜間の授乳・おむつ替えを代わるなど、妻の負担を具体的に軽くする行動は、何よりの愛情表現になります。「自分は一人じゃないんだ」「この人は最高のパートナーだ」と妻が感じられれば、心に余裕が生まれ、夫への信頼感も増していくはずです。
「ありがとう」「お疲れ様」を言葉にして伝える効果
「言わなくてもわかっているだろう」は禁物です。産後の妻は、社会から孤立したような感覚に陥りやすく、自分のやっていることが誰にも評価されていないように感じて不安になりがちです。
「いつもありがとう」「毎日お疲れ様。本当にすごいよ」「君が頑張ってくれているから、安心して仕事ができるよ」そんな労いと感謝の言葉を、毎日意識して伝えてみてください。
妻の頑張りを認め、言葉にして伝えること。それだけで、妻は「この人は私のことを見てくれている」と安心し、自己肯定感を取り戻すことができます。
その安心感が、次のステップへと繋がるのです。
ステップ3:セックス以外のスキンシップを大切にしてみる
いきなりセックスを求めるのではなく、まずは性的な目的のない、純粋なスキンシップから再開してみましょう。身体の触れ合いは、言葉以上に心を繋ぐ力を持っています。
スキンシップの例
- 手をつなぐ
- ハグをする
- 肩をもむ
- 隣に座って寄り添う
ポイントは、「このスキンシップがセックスに繋がるわけではない」という安心感を妻に与えることです。触れられることへの警戒心が解けてくれば、自然と心も開いていき、身体の距離も縮まっていくはずです。
手をつなぐ、ハグをするなど日常的な触れ合いを増やしてみよう
「いってきます」のハグ、「おやすみ」のキス、テレビを見ながら手をつなぐ、すれ違いざまに肩をポンと叩く。そんな何気ない日常の中での触れ合いを、意識的に増やしてみてください。
特に効果的なのが、背後からの優しいハグです。これは性的な意味合いが薄く、「守られている」という安心感を妻に与えます。
1日5秒でもいいので、ハグをする習慣を取り入れてみましょう。肌と肌が触れ合うことで、愛情ホルモン「オキシトシン」が分泌され、ストレスが緩和され、お互いへの親近感が高まることが科学的にも証明されています。
夫婦二人だけの時間を作る工夫を考えた結果
子どもが中心の生活の中で、意識的に「夫婦」に戻る時間を作ることは非常に重要です。たとえ短い時間でも、「パパとママ」ではなく「夫と妻」として向き合う時間を作りましょう。
例えば、子どもが寝た後に二人でお茶を飲みながらゆっくり話す、月に一度は親やベビーシッターに預けてランチデートに行くなど、実現可能な範囲で計画を立ててみてください。その時間の中では、子どもの話は少しお休みして、お互いのことや付き合っていた頃の話など、二人の関係性に焦点を当てた会話をすることが大切です。
恋人同士だった頃の気持ちを思い出すことが、関係改善のきっかけになることもあります。
まとめ:焦りは禁物。産後のセックスレスは夫婦関係を見つめ直すチャンス
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。産後のセックスレスは、決して妻一人の問題ではありません。
夫婦が新しい家族の形を築いていく過程で起こる、自然な変化の一つです。この時期を「危機」と捉えるのではなく、「夫婦の絆をより深めるためのチャンス」と捉えてみませんか。
セックスの再開をゴールにしない関係づくりが大切
一番大切なことをお伝えします。それは、「セックスの再開」を最終ゴールに設定しないことです。
ゴールをそこに置いてしまうと、日々の感謝やスキンシップがすべて「そのための布石」に見えてしまい、妻はプレッシャーを感じてしまいます。そうではなく、お互いを理解し、尊重し、支え合う「最高のパートナーシップ」を築くことを目標にしましょう。
コミュニケーションを重ね、信頼関係を再構築していく中で、心と身体の準備が整えば、自然と二人の関係は次のステップに進むはずです。焦る必要はありません。
今は、夫婦としての土台をじっくりと固め直す大切な時期なのです。この経験を通して、あなたたち夫婦は以前よりもっと強く、深い絆で結ばれることになるでしょう。
どうしても辛い時は専門家への相談も視野に入れてみては
夫婦だけで抱えきれない、どうしても気持ちがすれ違ってしまう…。そんな時は、専門家の力を借りることも一つの有効な選択肢です。
産後の心身のケアを専門とするカウンセラーや、夫婦関係の専門家である夫婦カウンセラーなど、第三者が入ることで、客観的な視点からアドバイスをもらえたり、お互いの本音を冷静に話し合うきっかけが生まれたりします。
誰かに相談することは、決して恥ずかしいことではありません。むしろ、問題を解決するために前向きに行動している証拠です。
一人で、あるいは二人だけで悩み続けないでください。あなたは一人ではありません。
様々なサポートを活用しながら、あなたたちらしいペースで、新しい夫婦の形を築いていってくださいね。心から応援しています。
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